株式会社エコノミクス&ストラテジー

水平差別化と価格競争

差別化の程度を決める際には、2つの相反する作用を考慮する。

1つは、差別化をすることで価格競争が緩和されるという作用だ。

2つは、差別化すると、競合他社から遠ざかるため顧客が減ってしまうという作用だ。

差別化をすることで価格競争が和らぐメカニズムは以下の通りである。

水平的な好みの違いに、人々が払ってもよいと考える金額の分布を考える。例えば、ある人はペプシが好きでペプシに対してコーラよりも20円高く払ってもよいと考えているかもしれないし、またある人は反対にコーラに対してペプシよりも20円高く払ってもよいと考えているかもしれない。このような支払意思額(WTP)の差の分布の分散が大きくなるほど、一般的には価格弾力性が小さくなる。分散が大きいほうが、分布の所与の価格における確率密度が小さくなり、価格を1単位減らすことで競合から奪える客の割合が小さくなるからである。

差別化度が大きくなると、この支払意思額の差の分布の分散が大きくなる。他にこの分散に影響を与えるファクターは、消費者の所得である。高所得者ほど、自分の好みに合わせることに大金を払う余裕があるからである。つまり、高所得者を狙った商品での競争では、差別化の効果が大きくなり価格競争が緩やかになる。

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